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コーヒー農園で働きながら。

 コスタリカ デルスルキー農園を視察した際、コーヒー豆栽培作業のひとつ、「乾燥作業」を手伝いました。アフリカンベッドと呼ばれる台に、コーヒーの果実から取り出したコーヒーの生豆を広げ、太陽の光にさらします。コーヒー豆は、アフリカンベッドの上でさわやかな風にあたりながら、時間をかけて乾燥されていきます。

 この作業によって、コーヒー豆の「甘み」は、より引きたつものとなります。

 生豆の乾燥の度合いを均一にするためには、アフリカンベッドに置かれたコーヒー豆を、時間をかけて、かき混ぜ続けなければなりません。とても、時間と手間がかかる作業です。

 「困るのは、突然降ってくる雨。乾燥作業中にコーヒー豆が雨に濡れたら、味がダメになってしまう。『いい子』を育てるには、親は手間をかけなきゃね」と語る、デルスルキー農園ファン・ラモン・アルバラード氏。

 ここ二十年でコーヒー栽培の技術は飛躍的に向上しました。コーヒー農園では新たな農法がどんどん開発され、導入されています。コーヒーの栽培方法も、一昔前とは形を変えていることが数多くあります。

 しかし、品質の高い銘柄とは、現地の農園スタッフたちの、光の当たらない地味な作業の積み重ねが作り出すという「根本」は、昔も今も変わりません。コーヒー農園でスタッフといっしょに働きながら、この「当たり前」のことをあらためて教えられました。