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土居珈琲ライブラリー > > 旅の中のコーヒー(アラブ首長国連邦 ドバイ編)

砂漠のなかに位置するドバイは、一歩外に出ると気温40度を超える暑さ。歩いているだけで、すぐにへとへとになります。ですから、こまめに休憩をとる必要があります。そんなドバイに欠かせないのが、カフェの存在です。


ショッピングモールなどの建物内には多数のカフェが開店していました。ただ、わたしにとってドバイのカフェは目を惹かれるものではありませんでした。現在のドバイは、欧米系チェーン店が数多く出店しているため、どのカフェの景色も、日本のそれと大きく変わるものではなかったからです。

近年、どこの国に行ってもコーヒーのシーンがすべて同じということが、本当に多くなりました。このことをわたしは寂しく思っています。コーヒーは古来より、そこに住む人たちの生活に根付き、そこから異なる形の文化が作られた飲み物だからです。


ドバイは長い歴史をもつアラブの国。そんなアラブの国で楽しみたいコーヒーは、なんといっても「アラビックコーヒー」です。「アラビックコーヒー」は、浅く炒ったコーヒー豆を“カルダモン”という名のスパイスと一緒に煮出したコーヒーです。アラビアデザインのポッドに淹れて出されます。

日本人にはまったく知名度がないコーヒー抽出方法ですが、かつて遊牧民であったアラブの人々が、砂漠を旅している最中に、夜空の星を見ながら淹れて楽しんだコーヒーです。コーヒーとして考えた時、コーヒーのなかにスパイスを入れるというのは、今の「スペシャリティーコーヒー」の考え方からすれば邪道です。コーヒーは「香り」が魅力。香辛料の香りを加えることは、そのコーヒー自体の「香り」を打ち消すからです。

しかし、この「アラビックコーヒー」をこの地で飲んでいると、スパイスが加わった香りが、徐々に染んできて、最後はなんとも言えない魅力的な香りに思えるようになりました。

古来より人々の生活のなかに溶けこみ受け継がれてきた「アラビックコーヒー」は、アラブ文化の素晴らしさを教えてくれているようでした。