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土居珈琲ライブラリー > > 旅の中のコーヒー(トルコ イスタンブール編)

いろんな国に行くようになったからでしょうか。アメリカやヨーロッパといった日本で人気の国に行くよりは、その国でしか見られない文化をもつ国に行くほうがワクワクします。

トルコイスタンブールもそうした独自の文化を楽しめる国でした。なんといっても、日本では見たことがない形式のカフェが数多く存在しているのです。


イスタンブールのカフェは、昔からの古い建物をうまく利用したオープンテラスの形をとっていて、そこで多くの人がコーヒーを楽しんでいました。カフェの店舗数が多いのも当然。イスタンブールはカフェ文化発祥の地でもあるのです。


そんなイスタンブールでわたしが楽しみたかったコーヒーは、古来から伝わる「ターキッシュコーヒー」。銅または真鍮製で、長い柄がついたひしゃく型の「イブリック」と呼ばれる器具を使って抽出されます。紙フィルターを使用するのではなく、コーヒーの粉とお湯を入れたら、このイブリックを直接火にかけ、煮出してたてる。まさに、コーヒーの原点とも言える抽出方法です。

期待に胸を膨らませ、口にしたそのコーヒーの味は、わたしにとって残念ながら満足出来るものではありませんでした。スッポ抜けたような苦味は、抽出に失敗したコーヒーを感じるものだったのです。

しかし、それは日本人であるわたしの評価にしか過ぎません。この「ターキッシュコーヒー」の味は、イスタンブールの人たちにとって、かけがえのないもののはず。そうでなければ500年もの長い時間を通して、この地の人々の生活のなかに根付いていないはずだからです。

「ターキッシュコーヒー」は、異なる文化のなかでは、異なる価値観があるという当たり前のことを教えてくれる一杯でした。