• 定期宅配
  • 今月の『土居博司セレクション』
  • 最新銘柄
  • ランキング
  • 銘柄一覧
  • 土居珈琲ライブラリー

    土居珈琲ライブラリー

  • 珈琲工房の現場から
  • 旅の中の珈琲
  • コーヒー農園通信

今年、アイスコーヒーとして楽しんでいただこうと考えて選んだ銘柄が、珈琲工房に届きました。非常に品質が高い銘柄です。

アイスコーヒーは強い苦みを必要とします。通常は、ロブスタ種という品種の銘柄が採用されます。このロブスタ種はたしかに、強い苦みを有しますが、その苦みは強いだけで広がりがありません。品質的には低いものです。言ってみれば品質的に劣る材料を使って料理する訳ですから、その味はおのずと限界があります。

品質の低さをごまかすために、糖分を多く加える。これが従来のアイスコーヒーの考え方でした。

わたしたちが理想とするアイスコーヒーの味わいは、強い苦みの中に、ほのかな甘味を残すものです。それを考えた時、ロブスタ種を採用する訳にはいきません。

まず、考えたのは当然ながら、銘柄の品質です。苦みを引き出すためには、焙煎度合いを深く仕上げなければなりません。深い焙煎度合いにしても味が消えないようにするためには、味を作り出す成分を多く含んでいる必要があります。

また、焙煎における緊張感も増します。コーヒーは、焙煎度合いが進むにつれ、酸味から甘味へ。そして、苦みへと味が変化していきます。

フレンチロースト、イタリアンローストと呼ばれる深煎りの焙煎度合いに仕上げることで、より苦みを強調した味わいに仕上がります。ただ、深い焙煎といっても、最後まで焙煎しきってしまえば、単に炭化するだけです。深煎りの焙煎のキモは、甘味が残るギリギリを見極めて、仕上げるということになります。焙煎する人間としていうと、この見極めに技術を要します。

「アイスコーヒーって、こんなに美味しかったの」。飲んだ方にそう言って驚いていただけたならば、それは焙煎している人間としては、職人冥利につきます。