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あらためて、「コーヒー豆の保存」。

今週は、あらためてコーヒーの保存方法について、お話しします。
コーヒーの保存は、よく聞かれることですが、お客さまのお話をお聞きしていると、誤解や勘違いをされていると感じるときがあるからです。

これは、一昔前まではコーヒーは乾物のように考えられており、時間が経過することで味や香りが劣化していくものと考えられていなかったときに、伝えられていた保存方法をお聞きしていたからでしょう。

現代のコーヒーの保存方法として、気をつけていただきたい点は、3つあります。
■密閉性の高い容器で保存する
■暗所に置く
■乾燥状態に置く

この理由は、コーヒーの成分の劣化のスピードをあげる三要素があるからです。
それが「酸素」「光」「水分」です。

コーヒーの成分の劣化スピードをあげる三要素

まず、コーヒー豆をより密閉性の高い容器に移し替えていただくことで、「酸素」に触れる機会が、より少なくなります。

>>コーヒー専用保存缶

酸素に触れることで成分が劣化していくことは、ご存知の方も多いのですが、案外見落とされるのが「光」と「水分」です。光とは蛍光灯や日光。これらに当たることでもコーヒーの成分の劣化スピードははやまります。ですので、できるだけ太陽の光が当たらない暗所で保存ください。

水分もコーヒーの成分の劣化スピードを上げますので、あまり湿気の高い所には置かないことをおすすめしています。

豆の状態のまま、密閉性の高い容器に移し替えて保存いただくことで、「酸素」「水分」「光」に触れる機会を、より少なくすることができます

コーヒーの保存については、「冷蔵庫や冷凍庫に入れた方がいいか?」というご質問をよくいただきます。

土居珈琲として、あまりおすすめしていません。たしかに食材の劣化スピードを抑える方法として、低温保存は確かに効果的です。しかし、冷蔵庫のなかは湿気が高いこと。そして、焙煎鮮度の新しい状態のコーヒーは、その豆の香りを放出しながら、同時に外部の空気や水分を取り込む働きがあるためです。

冷蔵庫の中は他の食材のにおいが充満しており、これらのにおいをコーヒー豆が吸収してしまう。このことが、抽出されるコーヒーの味や香りにマイナス効果をおよぼします。

焙煎鮮度の新しいコーヒーは香りを放出しながら、外部の空気や水分を吸収しようとする

ですから、冷蔵庫、もしくは冷凍庫に入れて保存いただく場合は、より密閉性の高い容器に移し替えていただく必要があります。

■密閉性の高い容器で保存する
■暗所に置く
■乾燥状態に置く
こちらを守っていただいたなかで、一度常温の状態で保存してみてください。

実はコーヒーは、焙煎直後の状態が最も、その銘柄の味わいを発揮しているというわけではありません。焙煎直後の香りは、まだ生豆のときのにおいが残っているからです。これが焙煎後3、4日ほど経過することで、コーヒーの香りと味は安定してきます。そして30日以内の間は、その香りと味は徐々に変化していきます。

良い状態で保存したとき、時間が経過することで起こるこうした銘柄の変化を味わうのも、コーヒーの楽しみ方の一つとわたしは考えています。

そうした変化は、品質の高い銘柄でしか味わえないものですから。