

コーヒーの実から果肉を取りのぞき、生豆を取りだす作業を、
「精製」と呼びます。この方法は産地国によって異なります。
近年、この精製に新しい手法が開発されました。
「ハニー製法」です。
果肉を取りのぞいたとき、
生豆の表面には“ミューシレージ”とよばれる粘液質がついています。
通常は、生豆を乾燥させる前に、これを取りのぞきます。
“ミューシレージ”がついたまま長く時間が経過すると、
豆がダメージを受けるからです。

しかし、この“ミューシレージ”をあえてのこしたまま、
生豆を乾燥させていく。これが「ハニー製法」です。
問題は、この手法でつくりだしたコーヒーがもつ強い個性は、
一般にはあまり喜ばれないことです。
正直申し上げて、強い個性をもつ銘柄に出会ったとき
「これはお客さまにご理解いただけないかもしれない」という
思いがよぎります。
深煎りにすることで、個性の角をとって丸くすることもできます。
無難な味わいに仕上げるほうが、誤解もうけないのかもしれません。
しかし、それでは『小さな焙煎』ではありません。
今回、ご紹介する「バロイダ農園」は、
コルブラン一家が運営する小さな農園です。
東部山岳州で初めてコーヒー栽培を開始してから、
50年以上、コーヒーをつくりつづけています。
現在は、2代目のニコル・コルブラン氏が中心となって農園を運営。
彼らは、売れやすいコーヒーではなく、
自分たちの農園にしかないコーヒーをつくることを選択しました。
彼らの想いが込められたコーヒーをテスト焙煎したところ、
そのコーヒーからはクランベリー、レーズンとともに、
メルローの赤ワインのような香りを感じることができました。
『小さな焙煎』をもって、この香りを存分に引きだしたいと思いました。
ご興味のある方はぜひ、ご注文ください。
テイスティング評
ベリー、レーズンのような風味。ハニーのような柔らかい甘み。まろやかな口当たり。
お客さまからよくいただくご質問について
抽出するコーヒー器具にあった"粉の挽き目の目安"を教えてください。
土居珈琲では、より美味しいコーヒーをお楽しみいただくために、お使いの器具にあった“挽き目”をお選びいただけます。器具がお分かりにならない場合は、“中挽き”をお選びください。

豆のまま
豆から粉に挽く時が、その銘柄が持つ香りを一番強くはなつ瞬間です。よりコーヒーの香りをお楽しみいただくために、淹れる直前に豆から粉に挽くことを土居珈琲ではおすすめしています。

粗挽き(カフェプレス用)
ザラメ糖ほどの大きさ。カフェプレスのように、お湯とコーヒーの粉が直接触れるたてかたに向いています。 【適した抽出器具】カフェプレス / パーコレーター / ケメックス

中挽き(コーヒーメーカー用)
ザラメ糖とグラニュー糖の中間ほどの大きさ。コーヒーメーカーをはじめとした、多くの抽出方法に対応する挽き具合です。 【適した抽出器具】コーヒーメーカー / ネルドリップ / カフェオールドリッパー

細挽き(ペーパードリップ用)
パウダーに近いグラニュー糖ほどの大きさ。これより細かい挽き具合はエスプレッソ用となります。 【適した抽出器具】ペーパードリップ / サイフォン / 水出しコーヒー

極細挽き(エスプレッソ用)
手にとっても粒の感覚をほぼ感じない、小麦粉ほどの大きさ。エスプレッソ抽出の際にご指定下さい。 【適した抽出器具】エスプレッソマシン
コーヒーの保存方法について。
光を通さない密封性の高い容器に詰め替えて、湿気の少ない冷暗所に常温で保存してください。