2023年4月『手と手 Connection Plan』

完熟した実がつくりだした「甘み」を味わう銘柄セット

『手と手 Connection Plan』 『手と手 Connection Plan』 『手と手 Connection Plan』 『手と手 Connection Plan』

手しごとをまもり、「甘み」を有するコーヒーをつくりつづける生産者は、年々少なくなっています

完熟したコーヒーの実だけで
つくったコーヒーです。

先月も申し上げたとおり、わたしどもは、
数あるコーヒーの味わいのなかでも「甘み」を重視しています。

コーヒーの素材がもつ自然な「甘み」は、コーヒーづくりにおける
“当たり前”を積み重ねることで、はじめてつくりだせるものだからです。

まず、大前提として、
完熟した実から取りだした豆だけを用いることが不可欠です。
栄養分がそそぎこまれた生豆のなかに
「甘さ」につながる成分や要素が、多く含まれるためです。

これは、機械ではできない作業です。
人の目で見て、一粒一粒、実の熟度を確認しながら
摘み取らなければなりません。

大量生産や効率を求めた現場では、
こうしたコーヒー豆はできません。

そして、焙煎です。
深すぎる焙煎度合いで仕上げれば、
豆がもつ「甘み」が消えてしまうため、
酸味から甘みへと変わる瞬間を見極めて、仕上げる必要があります。

手しごとによってつくられた豆は、同じ温度、同じ時間で
仕上げればいいというわけではありません。
豆の状態を見ながら、そのつど、
人間が火加減や時間を調整して仕上げます。
もちろん、手間と時間はかかりますが、
これはわたしども「小さな焙煎」の真骨頂です。

効率化が求められる生産現場において
手しごとをまもるつくり手の数は、年々少なくなっています。
ですから、上質な「甘み」をたのしめるコーヒーを見つけだすことは
むずかしくなっています。

この状況のなか、信用を基盤とする「手と手」に
ご契約いただくお客さまには、
それぞれに特徴ある「甘み」をもつ銘柄を、
今月は、とりそろえることができました。

ぜひ、お楽しみください。

  • グァテマラ アティトラン マヤプロダクト
    「世界で最も美しい湖」と評されるアティトラン湖。肥沃な火山の土と雨に恵まれた環境をもつ。なかでも、マヤ族の末裔が、昔からつづく農法でつくりだしました。
    【テイスティング評】
    チョコレートのようなフレーバー。なめらかな口当たり。柑橘系の明るい酸味、すっきりとした味わい。
    アティトラン湖。まわりは火山に囲まれている
  • エルサルバドル マラカラ農園
    農園の「どれかひとつでも欠ければ良いコーヒーはできない」という考えのもと、完熟果実を傷つけないよう、カゴを使用して手摘みでていねいに収穫しました。
    【テイスティング評】
    ベリー、柑橘系フルーツ、チョコレートなどの香り。明るい酸味とマイルドなコク。黒糖のような甘み。
    4代目農園主ホセ・ギジェルモ・アルバレス氏
  • ルワンダ カレンゲラカブガ(小農家ロット)
    ルワンダコーヒー発祥の地として知られるニャマシェケ地区。なかでも、カレンゲラカブガという地で、小農家たちが天日乾燥をもってていねいに仕上げました。
    【テイスティング評】
    ハイビスカス、キャラメル、ナッツなどの複雑な風味。ブラウンシュガーのような甘み。
    昔からつづく天日乾燥で仕上げました
  • メキシコ クステペック農園(SHGロット)
    100年以上の歴史をもつ農園。雨や風からコーヒーの木をまもるために、日よけの木をならべて栽培。なかでも、最高規格の「SHGロット」をご用意しました。
    【テイスティング評】
    香ばしさ、柑橘系の果実のような爽やかな香り。明るい酸味と軽やかさを感じる。
    整然とならぶ、日よけの木(シェードツリー)
  • ケニア ムウェルワ生産者組合
    ムウェルワ生産者組合に加盟する小農家たちによる銘柄。この地特有の肥沃な赤土で育てられた完熟果実を、手間ひまのかかる天日乾燥で仕上げました。
    【テイスティング評】
    オレンジ、アップルの風味。明るく爽やかな酸味、シロップのような甘み。
    アフリカンベッドによる天日乾燥