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どの農園も同じようにコーヒーを作っているわけではありません。

ブラジル、ガテマラなど中南米をはじめ、アジア、アフリカにわたって、コーヒー農園は数多く存在します。それら国のコーヒー農園が、すべて同じ方法でコーヒー豆を作っているわけではありません。

その違いは、機械を多く導入しているかどうかで、分けられます。

たとえば、コーヒーを栽培する仕事のひとつに、コーヒーの樹の周りに生えた雑草を取るというものがあります。この雑草を取り除かなければ、地中の養分が雑草に取られ、コーヒーの樹に行き渡りません。

この雑草を取り除く方法として、除草剤もしくは草刈り機を使うということがあげられます。ただ、これら方法は、コーヒーの樹にダメージを与えてしまう可能性が高くなります。

コーヒーの樹にダメージを与えないようにしながら周りに生えた雑草を取り除くのであれば、人間が目で見ながら手作業で雑草を、刈り取っていくのが、一番良い方法となります。

手作業で雑草を刈り取るというと、専用のクワを使って行っていくのですが、一日、二日で終わるものではありません。赤道直下の強い日射しが降り注ぐなかの雑草取りは、想像以上に過酷な仕事です。

自分自身、コーヒー農園を視察に行ったとき、この雑草の刈り取り作業をやってみましたが、一時間もやっていると、音を上げてしまいました。ただ、人間が手仕事を積み重ねながら、自分の子供のように大切に育てる銘柄だからこそ、作り手の気がこもっていく。その結果、品質の高い銘柄が生み出されていくということが、自分自身でこの仕事をしてみて、よくわかりました。

同時に、そうやって育てられた銘柄だからこそ、自分もその銘柄に対して敬意を払って焙煎することができるとも言えます。

テイスティングという味のテストも大切ですが、その銘柄が生まれる過程こそ、大切にしたいと思うのです。