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この焙煎度合いは、ことさらむずかしいのです。

お客さまにアイスコーヒーとして楽しんでいただくために買い付けた銘柄が、今年も珈琲工房に届きました。もちろん、品質がことさら高いものであるということは、言うまでもありません。一般的にこれほど高い品質の銘柄をアイスコーヒーとして使用することは、まずありません。

たいていは「ロブスタ種」と呼ばれる、1ランク下の品種の銘柄が使用されます。この「ロブスタ種」は、強い苦味を表現するからです。しかし、この品種の銘柄から感じる苦味は、ただ苦いだけのものです。その苦味は、わたしどもが考えるアイスコーヒーの苦味とは、別のものです。


わたしどもが作りたいアイスコーヒーの苦味は、強い苦みの中に、ほのかな甘みを残すものです。その苦味にも品性を感じられることを求めます。それは例えるなら、アユを食したときに感じる透明感のあるものです。

こうした苦味を、品質の高い銘柄から引き出すためには、深煎りに仕上げる必要があります。しかし、深煎りにし過ぎれば、単に炭化しただけの苦味が残ります。そのため、ギリギリの焙煎度合いを見極める必要があります。

炭化するギリギリの一歩手前まで焙煎度合いをすすめる。この見極めは、実はとてもむずかしい。豆を真っ黒にすればいいというわけではありません。コーヒー豆は焙煎をすすめていくと“赤み”が出てきます。この豆の“赤み”が残るギリギリの一歩手前で仕上げる。

これが土居珈琲焙煎士 土居博司が40年以上の経験のなかであみだし、わたしどもに引き継がれている技術の極意です。

高い品質の銘柄を、わたしどもが築き上げてきた唯一の技術で仕上げる。
これこそが、土居珈琲が考えるアイスコーヒーです。