気温上昇を抑える役割を果たしてきた北極の海氷。
これが2030年には消滅すると予測されているそうです。
気温の上昇によって、品質の高いコーヒー豆の入手は、
よりむずかしくなっていきます。
コーヒー農園の多くは、山の中に存在しています。
山間部がもつ「清涼な気温」、「安定した水分」、「適度な日差し」が、
優良なコーヒーの樹を育てるために最適だからです。
なかでも山頂付近で栽培されたコーヒー豆の品質は、高くなります。
日々繰り返される昼夜の気温差が、樹をゆっくり成長させるからです。
この時間が、コーヒーの実に多くの栄養分を注いでいきます。
しかし、近年になって山頂付近の平均気温が、温暖化によってどんどん上昇。
農家は、より標高の高い場所へ農地を移動させる必要に迫られています。
ただ、単純に高い場所に上げればいいというわけではありません。
山の上にいくほど面積は狭くなるため、
植える樹の本数は少なくなり、豆の生産量が減少するからです。
また、こうした斜面が多いエリアは、機械の導入が難しいため、
収穫時における人の負担は、さらに大きくなります。
標高の高い場所で育てられたコーヒー豆を入手する難易度が
年々上がっていることに、わたしどもは頭を悩ませています。
この状況のなか、『手と手』ご参加のお客さまには、
“選ばれし標高”で育てられたコーヒーをご用意することができました。
みなさまから与えていただいている力添えがあって、可能となったことです。
お楽しみいただくのは、将来、失われるかもしれない香り。
存分にお楽しみください。