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旅の中のコーヒー ハワイ島編

ハワイ島で栽培されるコーヒーは、「ハワイコナ」と呼ばれ、日本でも知名度が高い銘柄です。土居珈琲のお客さまからも、「昔飲んだあのハワイコナの味が忘れられない」という声を、想像以上にいただきます。

ですから、お客さまの期待にかなう品質の銘柄を探し出そうと、ハワイ島のコーヒー農園を訪問し、ハワイ島のコーヒー農園からサンプルを取り寄せては、テスト焙煎をくりかえしています。ただ、なかなか自分たちが納得のいくハワイコナ銘柄には、カンタンには出会えないというのが、本音のところです。

そもそも銘柄えらびはむずかしいのですが、ハワイ産の銘柄における銘柄の選別、買い付けは近年、特に、むずかしくなっていると感じます。

取り寄せた銘柄を焙煎して味をみても、むかしはあった「ハワイコナ」銘柄ならではの味わいが感じられないのです。「ハワイコナ」ならではの味わいとは、柑橘系のフルーツを思わせる、さわやかな酸味と素材のもつ自然な甘み、このふたつの味わいの絶妙な調和にあります。
この味わいは、中南米産のコーヒーとは、異なるものです。

しかし、根気よく苦労を重ねて探していると、ときに納得がいく品質の銘柄に出会うことがあります。ただ、やっと納得のいく銘柄と出会えた喜びはつかのまで、次の問題が、目の前にたちはだかってきます。

上質なハワイコナ銘柄の焙煎は、ことさらむずかしいという問題です。

上質なハワイコナ銘柄は、酸味と甘味をできるだけ活かした焙煎度合いで仕上げることが理想です。そのちょうどよい焙煎度合いに仕上げるのが、焙煎士としての技術です。ただ、これが言葉でいうほどカンタンではないのです。

ハワイコナ銘柄の焙煎をことさらにむずかしくする最大の理由は、焙煎がすすむスピードが、とくにはやいことです。

自分がねらった焙煎度合いをピンポイントにしあげるのが、焙煎の技術です

ハワイコナ銘柄は、すこしでも気を許すと焙煎度合いがすすみすぎてしまう傾向があります。焙煎度合いがすすみすぎて、ねらったポイントより後ろにずれると、酸味や甘みが消えた平凡な味わいのコーヒーになってしまいます。また、それを気にしすぎて焙煎度合いを前におきすぎると、酸味ばかりが強調されたとがった味のコーヒーとなってしまいます。

ハワイコナ銘柄の持ち味をいかした最適な焙煎度合いを判断する秒数は、焙煎釜のドラムが2~4回転する、2秒か5秒のあいだといったところです。

「ハワイコナ」銘柄は銘柄探しがむずかしいだけではなく、焙煎もむずかしい。そのぶん、焙煎士として闘志が燃える銘柄でもあるというわけです。

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「ハワイコナ グルーンウェル農園」