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「なぜコーヒーの品質は、年々落ちていくことが多いのですか?」

(※土居珈琲 人気第一位銘柄・カペティロ農園。農園オーナー ペドロ氏 インタビューのつづき)

わたしは、コーヒー農園について、常々不思議に思っていることがありました。
すばらしいコーヒー農園と出会い、取引をはじめる。

しかし、取引をはじめたコーヒー農園のコーヒーの品質が、年々落ちていくということが、じつによく起きるのです。

そのことを、カペティロ農園オーナー、ペドロ氏に聞いてみました。
彼の答えは明快でした。

「オーナーが農園に行かなくなるからさ」。

もちろん、オーナーが自分で農園仕事をするわけではありません。
しかし、ペドロ氏は、オーナーが農園に足を運ぶ重要性をこう語ります。

「結局、その農園のことを、一番考えているのはオーナーだからね。
なにか変わったことがあっても、オーナーが現場に行っていれば、その変化にすぐ気付ける。
でも、行っていないと、そのちょっとした変化に気付けなくなる。
だから、オーナーが現場に行かないコーヒー農園のコーヒーの品質は、年々落ちていくのさ」。

彼の言葉を聞いて、わたしはこう思いました。
「焙煎の現場も同じだ」。

先代の土居博司は、常にこう言っていました。
「焙煎は、いつも釜にさわっていないと感覚がにぶっていく」。

コーヒー焙煎の現場に立っていると、毎日変化があります。
良い変化があれば、悪い変化もあります。

それは、釜のモーターの異音であったり、火のゆらぎの違いであったり、生豆の表情のつやの違いであったりと、さまざまです。

現場にいれば、その変化の“きざし”に気付きます。
その小さな“きざし”が、なんらかのメッセージを焙煎する人間におしえてくれます。

しかし、焙煎の現場に立たなくなると、この“きざし”に気付けなくなってしまうのです。

品質を下げたくなければ、いつも現場に立ちつづけるしかない。
コーヒー農園も、コーヒー工房でも、品質を考えたとき、いきつく答えは同じでした。



ペドロ氏がオーナーをしている
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